歯痛と頭痛の関係


■ 頭痛とは?

歯痛の話をする前に、まずは簡単に頭痛について知ってください。

頭痛については、北見公一先生の「脳外科医と考える頭痛AtoZ」から引用させて頂きました。


■ 頭痛の種類と分類(国際頭痛学会の簡易分類)


症候性頭痛
原因がはっきりしている頭痛。脳腫瘍とかクモ膜下出血あるいは慢性硬膜下血腫という、放置しておいたら命にかかわる頭痛は、全体の1%弱。
機能性頭痛
CTなどの検査ではっきりとした異常が認められない頭痛。ほとんどの頭痛はこのタイプ。
  • 血管性頭痛〜頭皮の血管(動脈)の拡張が原因
片頭痛
1〜数ヶ月に1〜2回、周期的にこめかみや眼を中心におこる拍動性(ずきんずきん、ガンガン)の強い頭痛が特徴。30才前後の女性が最も多く、慢性頭痛全体の約4分の1を占める。もっと頻度の多い人もいて、多くは吐気を伴い吐いてしまう。一旦頭痛が始まると、光や音がものすごくわずらわしく、頭を動かすたびにガンガン響いて、静かなところでじっと寝ているしかない状態になる。大体は一晩寝ると楽になるが、中には2〜3日具合の悪さが続く人もいる。また2割程度の人は前兆といって、頭痛がおこる20分程前から、目の前に光るぎざぎざが現れだんだんと広がったり、人物が異常に大きく見えたりゆがんだり、風景が流れたりする見え方の異常を感じる場合もある。
群発頭痛
30才前後の男性によく見られる。慢性頭痛の1%程度。季節の変わり目に年1〜2回、1〜2ヶ月の間毎日、きまって片方の眼の奥がえぐられるような、絞り切られるような、と表現される激痛が数時間起こる。大体は寝入って1〜2時間してひどい痛みで眼がさめるという状態で、片頭痛とは違いじっとしていられず、頭を壁にガンガン打ち付ける人もいるくらい。頭痛と同時に眼が充血し涙が出たり、鼻がつまって鼻水がでたりという症状もある。
  • 非血管性頭痛〜血管拡張とは関係がない
緊張型頭痛(肩こり頭痛)
痛みの程度はそれ程ひどくないが、何となく重苦しいという状態から後頭部にびりっと痛みが走る状態まで様々な程度がある。多くは肩こりが見られ、苦しいので何となく後ろ頭に手が行ってしまうのがこのタイプ。最近ではコンピューターを長時間扱う人が多くなり、肩こりの原因となることが多い。肩こりは精神的ストレスの現われとも考えられ、頻度的には最も多く、慢性頭痛の6〜7割を占める。
年令も10才代から90才代まで幅広く、若いうちは何とかスポーツやパーッと騒いでストレス発散が出来ていたのが、段々年とともに無理が利かなくなるとメマイやすっきりしない感じがとれなくなり、次第に気持ちも落ち込んで軽いうつ状態になったりもする。特に何でも完全を望む人が肩の違和感を気にして落ち込むことが多い。またものすごい肩こりにもかかわらず、肩こりを自覚できない人もいる。肩こりは筋肉の血の巡りが悪くなり、乳酸などの疲労物質がたまって痛みを引き起こすので、温めて動かすのが治療の基本。

■ 歯痛と頭痛の関係

とりあえず頭痛の種類について挙げさせて頂きましたが、この中で特に歯痛と関係があると思われているのが、「群発頭痛」です。

群発頭痛は眼の奥がえぐられるような鋭い痛みを伴い、眼が充血し涙が出たり、鼻がつまって鼻水がでたりするのが特徴なのですが、かなりの高確率で歯痛も併発します。

しかも、頭痛の発作と発作の間に歯痛が出ることが多いので、患者さんは「歯が痛いから頭痛も起こっているんだ」と勘違いして歯医者さんに行くことがよくあります。

そして歯医者さんのほうも、「よく原因は分からないけど、歯が痛いって言っているんだから何か異常があるんだろう」ということで健康な歯を抜いてしまう・・・といったことも少なからずあるようです。

実際、群発頭痛患者の約42%が歯科を受診しているというデータもあります。(他には眼科、耳鼻科に受診することも多いようです)

もしも歯が痛いけれども歯医者では原因が分からないと言われ、目の奥に鋭い痛みを感じることがあり、頭痛の発作も起きているような人は、一度頭痛を専門とする脳外科や神経外科にご相談下さい。

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